1、相続か売却か?
昔は、子供達のために少しでも不動産という資産を残すことが美徳とされていましたが、今、日本の人口は2010年あたりを境に少子高齢化という、今まで私達が経験したことのない時代に入っています。さらに、地方の若者の都会への流出は相変わらず続いています。
この時代にあって資産としての不動産は急速にその約目が大きく変化してきていると言わざるを得ません。
空き家問題を考えればよく分かるのではないかと思います。
継ぎ手のいない放置されたままの空き家、空き地は大きな社会問題となっています。
また、空き地にアパートを建てて相続対策を考える手法もピークを過ぎた感があります。
このような状況にあって資産を上手に活用することは年々難しくなってきています。
ご家族との会議で早目、早めの相続対策を立てておくことが肝心なのです!
2、時代背景を考える!
この時代、不動産をやみくもに売却しようとしても売れるものではありません。
例えば、土地を売却しようとする時、以前は目に見えない地下のことなどあまり考えなくても良かったのですが、今は違います。
大きく様変わりしているのです。
東日本大震災や熊本大地震などの例を引き合いに出すまでも無いのですが、あなたの土地を買った人が住宅を建てようとするとき、地盤調査をして地震対策をすることは、もはや必須事項となっています。
万一、地盤が軟弱地盤であったりすれば買い手は大きな負担を強いられますので、そのまま売ると「瑕疵のあった土地」ということになり大きな損害賠償を求められるとも限りません。
実は悲しいかな不動産業者さんでも、あまり気にしていないのか、知らないのか分かりませんが、いまだに何でも売ってお金にしようとする業者さんもいると聞きますので注意しておきたいものです。
このように、時代と共に法律も変わっていますので、よく確かめてから売却は考える必要があるのです。
3、買い手を想像する!
あなたが不動産を売りたければその不動産の買い手はどんな方ですか?
事業をされる人ですか?
サラリーマンの方ですか?
それとも・・・
不動産を売却するには、自ずと相手がどんな人たちなのか決まってくることでしょう。
でも、それはもっと深く考えればどんな方達ですか?
そのことを考えることはとても大切なことです。
ここでは、中古住宅を売る場合のことを考えてみましょう。
普通は中古住宅を売る場合、長年使用してきた住宅で、キッチインやお風呂、おトイレなど、つまり水周りの設備が激しく傷んでいると、そのまま買い手に見せることは”恥ずかしい”と思ってしまうものです。
また、雨漏りの後がシミになっていたりすると大幅な値切りを言われるのではないかと心配になるあまり、隠そうとする人もいたりするものです。
でも、買い手のことを考えてみて下さい。
あなたから買った後、その住宅に何年も長く住み続けることになるのです。
不都合なことは不動産屋に任せて・・・と知らぬ顔でもしますか?(笑)
これでは後々トラブルの元になりかねません。
㈲アートライフでは、売主様からお預かりした中古住宅は全て包み隠さず買い手さんにお見せすることを薦めています。
売主さんにも協力していただいています。
その上で、リフォームが必要な箇所を買い手さんに教えてあげるのです。
こうすれば、買い手さんは安心して、あなたを信用して買ってくださるのではありませんか?
買い手さんの立場を考えて上げる事はとても大切です。